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職場の熱中症対策が罰則付きで義務化

夏季に入ると、異常ともいえるほどの暑さとなる近年。

職場における熱中症の死傷者数は2022年以降右肩上がりとなっており、労働災害による死亡者数全体の約４％にあたる年間30人以上が熱中症で亡くなっています。

※出典：厚生労働省 令和６年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」

こうした実態を受け、2025年６月１日より職場(企業)における熱中症対策が罰則付きで義務化されました。

・報告体制の整備

・実施手順の作成

・関係者への周知

以上の対応を怠った場合、法人や代表者らに６ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

職場における熱中症対策の強化について

改正法の概要

労働安全衛生法の規定では、「高温などによる健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない」とされ、労働安全衛生規則において「従業員が摂取する、塩及び飲料水を備えること」等が義務付けられ、事業者には、熱中症による健康障害の疑いがある者の早期発見や重篤化を防ぐための対応が義務化されました。

では一体、具体的にどのような対策を行えばよいのでしょうか。

熱中症対策①　事前の対策

役割分担と対応法をお店で共有

熱中症のおそれがある従業員の方を早期に発見できるよう「熱中症の自覚症状がある方」や「熱中症のおそれがある方を見つけた方」が、その旨を報告するための仕組み作りが求められます。

• 職場における緊急連絡網、緊急搬送先の連絡先及び所在地等の作成。
• 積極的に「熱中症の症状がある労働者を見つけるための措置」として、職場巡視やバディ制の活用など。※バディ制とは、二人一組のバディを組み、お互いに体調変化を見逃さない仕組み。

とあります。

常に従業員の方の熱中症に気を配ることが求められます。

監視する責任者を決めておく、またシフト制であれば時間帯責任者の方に指示を行い、職場全体で熱中症対策の意識を高めることが重要です。

熱中症の症状がある場合、症状が見受けられる方を発見した際は「誰に報告するか」を決めておき、その後の対応をマニュアル化しておくとよいでしょう。

また、お店の住所をみんなで把握しておくことや、お店から一番近い医療機関を予め確認しておき、もしもの際の段取りを共有しておくことも有効でしょう。

従業員の方用の塩及び飲料水を常備

熱中症の疑いがある従業員の方がいないかどうかを確認するだけでなく、こまめな水分補給を従業員の方に促すことが極めて重要です。

水だけを飲むと血液のナトリウム濃度が薄れ、水を飲む気がなくなったり、体液が不足したりする可能性があるため、塩分も摂取できるスポーツドリンクなどがおすすめです。

熱中症対策②　事後の対応

では、責任者の方が監視するにあたり、熱中症の症状をどう見分ければよいのでしょう。

熱中症の症状とは

• 周りの人から見た他覚症状：ふらつき、失神、大量の発汗、顔面蒼白、痙攣(けいれん)、生あくび(眠気や疲労がなく、特に理由がないのに頻繁に出るあくびのこと)等
• 自覚症状：めまい、立ちくらみ、大量の発汗、のどの渇き、頭痛、不快感、吐き気、倦怠感、高体温、筋肉痛、筋肉の硬直(こむら返り：主にふくらはぎの筋肉が急にけいれんして収縮し、痛みや不快感のある状態のこと)等

熱中症になったら

すぐに作業の中止と身体冷却

熱中症の症状がある、あるいは熱中症の症状が見受けられる方を発見した場合は、すぐに作業を中止。水を全身にかけるなどして身体を冷却。

意識がない「異常あり」と判断したら

すぐに救急隊を呼びましょう。また「呼びかけの返事がおかしい」や「ぼーっとしている」など、普段と様子がおかしい場合も異常と判断。

「異常等なし」の場合

自力で水分補給ができない場合は、すぐに医療機関へ。重要なのは、医療機関への搬送時や経過を観察する場合においても必ず「一人にしない」ということを心がけましょう。

救急車を呼ぶか、病院に行くべきか、判断に迷う場合は…

専門家（医師、看護師など）に電話で相談できる窓口『＃７１１９』を実施している地域もありますので、事前にご確認を！

「#7119」とは

夏の暑さを乗り切るために

扇風機やクーラーを使い、適度な温度と湿度を保ちましょう。

また、涼しい休憩場所の整備や、着用する涼しい制服を採用するなども熱中症対策につながります。厨房など気温が高い場所での作業はこまめな休憩を心がけて、適度に身体を冷やすことも大切です。

そして、熱中症対策として非常に重要なのが水分補給。

サカツコーポレーションでは、お店の熱中症対策にご活用いただける飲料のご注文を承っております。

従業員の方が常時摂取できる、熱中症になってしまう前の水分補給におすすめのスポーツドリンク『アクエリアス』。

そして、軽度から中等度の熱中症状、過度の発汗による脱水症になった時にすぐ摂取できる『アクエリアス経口補水液ORS』※をご用意しております。

※アクエリアス経口補水液ORSは熱中症対策飲料ではなく、医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、登録販売者等の指導に従ってお飲みいただく病者用食品です。使用に関しては下記までお問い合わせください。